心の万象は、常に生成する相対的な思索であり、ものの見方を変えてみるだけでも、さまざまな解釈が生まれてきます。そのため、エスプリ画を描く場合は、心の世界に存在する各マインド機能に寄り添い、6つの立場に立って、物事を考え、解釈してみるようにしましょう。
6つのマインド機能は、常にそれぞれの役割を果たそうと働き、意識的・無意識的な訴えをしています。たとえば、
直感機能:美しい自然に触れて感性を整えたい
精神機能:生まれ育った故郷の伝統を大事にしたい
思考機能:最新の専門書を購入して勉強したい
肉体機能:美味しいものを食べたい
愛情機能:娘にプレゼントをして喜ばせたい
集団機能:会社の業績を上げたい
という具合に、各機能は訴えていると同時に、それぞれが「自分の訴えは正しい」と考えているため、私たちの自己意識は、各機能の意見をとりまとめながら、中心統合的な判断を行う必要に迫られます。
すべての機能を総和させることで心の調和が生まれるため、どの働きも重要であり、伸ばすべき素質になります。 あなたの自己意識がマインド機能の訴えによく耳を傾けて、各機能の性格の違いを理解すると、現実生活の中で未だなされていない事柄なども気が付くようになります。
たとえば、思考機能を重視して合理的な判断ばかりをしていたある頑固な大学教授が、ふと愛情機能の訴えに耳を傾けてみると、彼の愛情機能は彼の自己意識に対して、「そもそも、なぜ家族を愛さねばならないか?」と説明を始める。そして、彼の自己意識が愛の大切さに気づくと、彼は家族への愛を大切にして生きていこうとする新たな意欲、将来の夢を抱き始め、家族を喜ばせることが生き甲斐にもなり、今までの家族への厳格な態度を改め、真心ある優しい態度に変わった、という具合です。
それは、彼の自己意識が多様性を備え、内的統率力を高めたことを意味しています。それは6つのマインド機能の意見を忘れずに受け入れる中で、時には、一機能の意見をそれに反する機能の意見によって抑制的なものに変える能力を身につけこと、そして、心の全体感を高め人生観を成熟させることにつながります。
あなたの自己意識の存在感は、マインド機能らの意見をとりまとめ、心全体を統率することで高まります。その自己意識は、各マインド機能の意見を取り上げてから、その場の状況に応じて、訴えを受理したり却下したりして、行動の優先順位を決めるため、慣れないうちは感受的な不協和を体験します。たとえば、
直観的な確信に従うため、思考の合理的な意見を却下する、あるいは、集団の利益を優先するため、個人的な愛をあきらめる、という具合に決断を下した後、傍観の痛み、切ない諦め、あるいは、激しい懺悔を抱くこともあります。
それらの思いをすべて受け入れるからこそ、私たちの自己意識は、自らの信念をかけてより力強い統率力を発揮して自らの人生を切り開き、自らがこの世に存在する意味を見つけ出そうと努力を重ねます。
あなたの心の世界にあるマインド機能は、遠い記憶が宿る内的な属性であり、あなた(自己意識)がそれぞれの機能の特有性を理解して、活発に働かせると、今の時代に合わせながら自らの潜在能力を進化させられます。
たとえば、愛し愛されたいと願う人間の愛情機能の特性を例に考えてみましょう。
私たち人間が備える愛情機能は、原始・古代・中世・近代という時代の変遷を通じて、つまり、原始共産制・奴隷制・封建制・資本制という社会の生産様式の変化に応じて、愛情を交換し、愛の実現に悩みながら子孫をこの世に残し、人類の存続に貢献してきました。
この愛情機能の断層は、その時代その時代の社会スタイルに合わせる取り組みの中で、時には、恋人ときめきや喜びを歌い、時には、家族らと心の痛みを分かち合いながら、原始の時代から愛の形を整え、愛の寛容さを養いながら脈々と形成されたもの。
よって、あなた(自己意識)が愛情機能の声に真摯に耳を傾け、その性格をより深く理解しつつ、上手に働かせると、今の時代に求められる形で自らの愛の形を整えながら、自身の愛情機能の潜在力を高められます。
心の中で自然に浮かぶこと(マインド機能の意見)と心の中で思索してから表面に現すもの(自己意識の判断)は異なります。この自己意識の判断の偏りを防止するため、ルールエスプリ画を制作して、あらかじめ自分の信念で6つのマインド機能ごとに理想の価値観を定め、更に、一番大切にする価値を定めて、自分の行動規範とします。たとえば、サンプル画像では、
直感機能:自然、至純
精神機能:公正、秩序
思考機能:理論、自由
肉体機能:健康、質実
愛情機能:進歩、篤志
集団機能:技術、信用
一番大切にする価値観:秩序
という具合に自己の価値観を定めています。
このルールエスプリ画は、あなたの思想的核心となって、自身の価値序列を示す一方、あなたの自己意識がすべてのマインド機能に向き合うような習慣づけをします。そうすることで、あなたは一時的な思想的混迷がとる曲折を経験したとしても、長期的には全方位的視野で物事の本質や道理を考え、思想的な打開の道を見つけられるはずです。
それは同時に、自分の心の世界にあるそれぞれのマインド機能の役割を探って意識化することになり、あなた(自己意識)は、各マインド機能を総花的に取り扱うようになることで、心の調和を達成し、自身の立場を安定化させられるようになるでしょう。
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