世界中の人々がネットでつながる時代、後出しジャンケン的な生き方や小手先のテクニックはもう通用しません。 自己のミスを後付けで正当化し、問題点の追及を曖昧にするような生き方をすると、すぐに正体が暴かれてしまうでしょう。
また、今までの学校教育は、明快で根源的な問題への決定的な答えを求めるものでした。しかし、幅広い基礎知識は誰でも簡単に情報端末から入手できるようになり、AIも進歩してきたので、ここから先の学問は大きく変わります。
科学技術の進歩が極めて速く、社会のあり方を変えるイノベーションが起こる度に、私たちが学んだ専門知識は陳腐化してしまう。その一方、宇宙に向かう人類は、想像を絶するほどに複雑で難解な問題に対処する必要に迫られます。
これからの時代、周りで生じる個々の変化が予測不能なため、論理的な分析を通じて正解を導き出すという科学主導のやり方だけでは力不足です。そのため、エスプリデッサンでは、自らの感性・心性・知性を総合的に活用することで、社会の中で自らの活動をマネジメントできる能力を身につけるようにします。
美の感性:直観、肉体
善の心性:精神、愛情
真の知性:思考、集団
特に、広大な時空間に向き合う時代になると、「理論」と「直感」を使い分けながら、自らの道を切り拓くようなエネルギッシュな知恵者が求められます。ここで大切なことは、素早いイメージ設計であり、そのために必要な理論と技術を手に入れること。 また、計画を実行するための気概と勘の鋭さも重要になるでしょう。
世の中の変化が極めて速いので、理屈では結論が出せない要素が多々あり、完璧な計画をゆっくりと練り上げてはいられません。荒削りでもいいから素早くエスプリ画を描き出し、大まかな方向性を明確にして、才気縦横に進むことが大切です。
エスプリ描画によりイメージを設計する際、まずは、「主題」の全体像を素早く得るため、エスプリ画(サイドエスプリ画)を描く場合、主題に関する情報を集めて整理し、さまざまな種のキーワードをエスプリ画の6領域(直感・精神・思考・肉体・愛情・集団)に振り分けます。
特に意識しなくても、適合する領域に、それぞれのキーワードを配置していけば、心のメカニズムに符合する形で主題に関する事柄がまとまっていくので、全体像がおぼろげに見えてきます。
そこが重要であり、慣れてくると書き入れながら部分的な不足箇所も感知できるようになります。エスプリ画を眺めれば、主題に関する個々の要素について不足がないか、あるいは、重複がないかを一目で把握できるはずです。
また、描画に当たりキーワードを探し出す際、インターネットなどを通じて、自分に必要な情報を個々に探し出し、それらを結びつけて、目的達成につなげることも重要です。エスプリ画の主題との係わりを糸口にして、一つ一つの情報がどのようなバリューを持つのかを素早く見極めてください。
そう意識することで、溢れる情報に惑わされることなく、本当に必要な情報を探し出す直感力、情報を正確に読み取る認識力、イメージを鮮明にする設計力が養われ、適切な情報の獲得によって、将来の活動の足場を固めることができます。
その後、エスプリ画の制作の段階では、次のことに配慮して、全体構図を整えてください。
◆美しさ:
6マインドのバランスを整えて美しく見せる
◆各要素の質:
全体に影響を与える個々の要素(キーワードなど)の質を高める
◆各要素のつながり:
それぞれの要素のつながりを探り、全体的な関連性を作り上げる
◆調和観:
醜・悪・偽の要素が紛れ込んだ場合、それを迷わずに排除する
エスプリ画にすべてのキーワードを書き入れたら、その後も細部の配置を変えたり、より重要なキーワードに交換したりして、形を整えていきます。そうして並べられた言葉は、単なる断片情報の寄せ集めではありません。
すべての文字はあなたの心の構図にマッチする形で配置されたものであり、あなたはエスプリ画の主題(自己意識の関心事)に関する6つの部分的イメージを得ることも、全体的イメージも得ることができるようになります。
美しく整ったエスプリ画は構造的に安定しております。心の世界を摸写して作られたエスプリ画を整えることは、あなたの心の世界にて美(直感・肉体)、善(精神・愛)、真(思考・集団)の形を整えることになり、自らの心を安定させることでインスピレーションもより活発に働くようになるでしょう。
人間の直感が正しく発揮されるときには、その直感に伴う自身の解釈が「正しい」との確信が伴い、この創出的な確信は、一部の自然現象の観察を通じて、宇宙全体を洞察しているもの。そして、この直感の鋭さこそが、良質なエスプリ画を創出する上での大きな原動力となります。
無数な情報が流通する中で、個々の情報に対して合理的な判断ばかりしていると、埒が明きません。エスプリ画に向き合う時間、中身的には無関係ないくつかの情報の間に、何かの結びつきを直感的に感じ取り、それらを素材として取り上げ、キャンバスに組み入れていくことも重要になります。